スティーブ・ジョブズは「アップルⅡ」を作るとき、
その外観を「プラスチック・パッケージ」にしたかった。
そのアイディアを求めて行ったのはメイシーズ(アメリカの老舗デパート)だった。
台所用品売り場で、たまたまフード・プロセッサーを見ている時に、
「その滑らかなエッジ、落ち着いた色調、軽めの表面加工を併せ持つ成型、
プラスチックのおしゃれなボディ」から、
「アップルⅡ」のパッケージ・デザインの大いなる啓示(インスピレーション)を得たという。
あの世紀の発明といわれる、
世界初のパーソナル・コンピューターのデザインの発想は、
「デパートの台所用品売り場」での現場体験が元になっていたという。
まさしく「枯れたデザインの水平思考」だ。
人は様々なアイディアや、啓示(インスピレーション)を、
どこでどんな風に得られるか分からない。
故に、新たな「発想の想起」のためには、
普段から自分でも思いがけないような様々な場所や、
空間、祭りやイベントなどに積極的に出掛けてみたり、
人に会い、色んなモノやコトに触れてみて、
その「現場で実際に(何かを)体験する」ことが必要なのだと、
「ジョブズのユニークな体験」から学び取れるのではないだろうか。
洲五六英二郎
【洲五六珈琲・主宰】
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